釣9話 流れ・・・の巻

人は時間を知るときに
時計を使う・・
人は季節を知るときに
カレンダーを使う・・
それが人の営みを司るものだから。
だけど・・
時計を使わなくても時間の“流れ”を知り
そして感じることができる。
カレンダーを使わなくても季節の“流れ”を知り
そして感じることができる。
ぼくはそう考えている。
「釣りで何が一番大切か?」
そう聞かれれば
『時間と季節の“流れ”を感じること』
そうぼくは答える。

空の模様・・
風の匂い・・
水の色・・
生き物達の動き・・
自然の中には時間や季節の“流れ”を感じる素になるものが
いっぱいいっぱいある。
その素から“流れ”感じとる・・人にはきっと出来るはず。
だって、人も「自然」の一部なんだから・・・

自然は時計もカレンダーも持っていない。
つまり・・
釣りの相手をしてくれる魚達も
時計やカレンダーなんてものは持っていない。
だから・・
自然の中でそんな彼等を相手にするのに
時計だのカレンダーだのを持ち出してみても
本当のところなんの意味もない。
ぼく達も自然や彼等のように
時間や季節の“流れ”を感じないといけない・・・

人は時計やカレンダーを使うから
ここから・・
ここまで・・
そう言って
時間や季節をスパッ!と切ってしまう。
午前0時を堺に昨日と今日・・
8月31日と9月1日を堺に夏と秋・・
でもそんなことは
時間や季節の“流れ”の中で生活する魚達にとってみれば
「知ったこっちゃない!」・・きっとそう言うはずだ。
昨日・・
今日・・
夏・・
秋・・
そんな分断された時間や季節が
彼等の行動を決めている・・そう考えるほうが
不自然だと思わないですか?
時間の“流れ”に、季節の“流れ”に
彼等は身をまかせている・・そう考えるほうが
しっくりきませんか?

時間や季節の“流れ”を感じることは
釣り場に行かなくてもできる。
空を見上げ
街を抜ける風を感じ
街に咲く花を探し
街に飛ぶ鳥を見つける・・
それだけでも“流れ”を感じとれるはず。
で、その“流れ”を次の釣行まで流し続けてあげればいいんです。
そしてその“流れ”から
釣りをする場所・・
キャストするスポット・・
キャストするルアー・・をいろいろ予測すればいいんです。
「釣れない・・」
それはきっと場所が悪いのでもルアーが悪いのでもなく
時間と季節の“流れ”を感じられていないだけ・・
ただそれだけのことかもしれない・・・

釣りに出発する時間を決めるために時計は必要。
釣りから帰る時間を決めるためにも時計は必要。
釣りに行く日を約束するのにカレンダーは必要。
次の休みはいつかと確認するのもカレンダーが必要。
でも魚達と遊ぶときだけは
時計もカレンダーも持たずに遊んでみてはどうですか・・?
そして、たまには空を見上げてみてはどうですか・・・?

040826
 


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